テキスト ボックス: 経済学部
「卒業論文研究」の履修および論文作成について
 

 

 

 


T.「卒業論文研究」について

選択科目「卒業論文研究」(4単位)を履修して卒業論文を提出し、合格することによって単位を修得することができます。

卒業論文の指導は演習Wの担当教員が行い、論文の内容は演習Wの研究に関係したものとなります。

 

U. 卒業論文の評価基準について

卒業論文は、以下の評価基準に基づいて評価されます。

 

卒業論文評価基準

規準項目

達成度

評価指標

1.    研究の問い

5

研究の問いは明確に述べられ、経済学的意義が明確に示されている。さらに、研究の独創性が明確に示され、既存の研究のなかで位置づけられている。

4

研究の問いは明確に述べられ、経済学的意義が明確に示されている。

3

研究の問いは明確に述べられ、経済学的意義が部分的に示されている。

2

研究の問いは述べられ、経済学的意義が部分的に示されている。

1

研究の問いが明確に述べられていない。

2.    背景と正当化

5

充分な先行研究が参照され、明確に既存の研究の問題点を指摘でき、明らかに主題は正当化されている。

4

充分な先行研究が参照され、既存の研究の問題点を指摘でき、主題は正当化されている。

3

充分な先行研究が参照されているが、既存の研究の問題点の指摘および主題の正当化には、不明瞭な個所がある。

2

先行研究を集めているが、列挙しているだけである。既存の研究の問題点の指摘は不完全か不明瞭である。

1

先行研究が非常に少ない。または全く関係ない先行研究が参照されている。

3.    研究方法、分析

5

経済学の用語に基づいて、経済理論が正しく使用されている。また、検証すべき仮説と結果の解釈方法が明確に述べられている。

4

経済学の用語を基づいて、経済理論が正しく使用されている。検証すべき仮説も述べられている。

3

経済学の用語を使っているものの、経済理論が誤って使用されているか、問題の本質から逸れている。また、検証すべき仮説も曖昧である。

2

経済理論とほとんど関係ないが、経済学の用語を使おうと努力している。ただ、検証すべき仮説が曖昧である。

1

経済理論が全く使われていない。経済学の用語が使用されていない。検証すべき仮説が曖昧である。

4.    実証分析

(質的データ)

※歴史的な記録や資料、理論経済学上の命題、また哲学的に正当化されている命題など

5

質的データを使い、様々な角度からの議論を尽くして、仮説を検証している。特に、異なる見解に関しても質的データを使って、慎重に考察している。

4

質的データを使い、様々な角度からの議論を尽くして、仮説を検証している。ただ、異なる見解に関して、さらなる議論の余地がある。

3

仮説を検証するために、質的データが用いられている。ただし、証拠の適用方法が単純であるか、検証のための議論が不十分である。

2

適切な質的データを用いて、仮説の正当性を主張しようとしているが、根拠が薄弱である。

1

質的データが使われていない。または誤って用いられている。

4.    実証分析

(数量データ)

※政府統計や、アンケート調査の結果、数値シミュレーションのデータなど

5

数量データを使い、統計的・計量経済学的手法を用いて、様々な角度から仮説を検証している。特に、異なる見解に関しても数量データを使った分析を行い、結果の頑健性を検証している。

4

数量データを使い、統計的・計量経済学的手法を用いて、様々な角度から仮説を検証している。ただ、異なる見解に関して、さらなる分析の余地がある。

3

仮説を検証するために、仮説検定や信頼区間、シミュレーション分析などが用いられている。ただし、その検証方法が単純であるか、分析が不十分である。

2

適切な数量データを使用し、記述統計量やグラフを使って、主張の正当性を説明しようと試みている。

1

分析に不適切なデータが使用されているか、不適切な手法が使用されている。

5.    要旨と結論

5

論文の内容が適切にまとめられ、結論部分は、理論やデータと整合的である。政策的な解釈などで、さらに興味深い問題提起がなされている。

4

論文の内容が適切にまとめられ、結論部分は、理論やデータと整合的である。政策的な解釈、または限界性、今後の研究の方向性などが、ある程度示されている。

3

論文の内容が適切にまとめられ、結論部分は、理論やデータと整合的である。ただ、政策的な解釈、または限界性、今後の研究の方向性などが、ほとんど示されていない。

2

論文の内容がまとめられ、結論部分は、理論やデータとおおむね整合的である。

1

論文のまとめが曖昧であるか、結論が述べられていない。もしくは、結論部分は、これまでの議論との関連性が希薄である。

6.言語と形式

※章立て、段落、文法、綴り、文の構造、フォーマット、レイアウト、文字数、参考文献の書式

5

論文として構成が明瞭で一貫している。洗練された文章で、記述において間違いが存在せず、要求された形式で正しく書かれている。

4

論文として構成が明瞭で一貫している。文章の記述において重要な間違いが存在せず、要求された形式で正しく書かれている。

3

論文として構成がほぼ明瞭であるが、文章の記述において、いくつかの間違いがある。おおむね正しい形式で書かれているが、間違いもある。

2

論文として構成がほぼ明瞭であるが、文章の記述において、重要ないくつかの間違いがある。形式にいくつかの逸脱がある。

1

論文として構成が明瞭ではない。文章記述に関して、重大な間違いが多々あり、必要な形式を満たしていない。

 

V.成績評価について

 

 成績評価は、以下の基準に基づいて行われます。

 

評価基準と達成度

S … 26点以上

A  … 21点〜25

B … 16点〜20

C … 12点〜15

D … 9点〜11

E … 6点〜8

 

 なお、「創価大学定期試験における不正行為者の取扱いに関する内規」「受講モラルガイドライン」より、盗作がなされた卒業論文は単位不認定などの処分に該当します。

以下の行為はいずれも著作権侵害にあたることがあり、不正行為です。

 

・課題やレポート作成などに、他人の文章や考えを自分のものとして提出・発表すること

(これを剽窃と言う)

・他人の著作物を盗用すること

・他人の調査結果のデータを捏造・偽造すること

・インターネットからコピー&ペーストすること

 

  出典:創価大学「学生生活ポリシー(閲覧日201842)

 剽窃を回避するために、学術文章作法の授業で使用した「レポート作成の手引き

https://plas.soka.ac.jp/csp/plas/files/info/reportGenerationGuide.pdf を参考にしてください。

 

W.優秀論文の表彰について

 優秀な卒業論文は、表彰されます。

・学位授与式で、優秀論文に賞状を授与して顕彰します

・優秀論文は、教員の推薦文とともに製本してFEELに置き、後輩の卒論研究の参考とされます

 

X.履修登録について

 4年次後期の履修登録の際に、【その他・3時限】に「卒業論文研究」を登録します(WEB時間割「U.授業時間以外で行う科目の登録について」に掲載)

登録後、エラーがないか必ず確認して下さい(履修修正期間後の訂正は一切できません)

 

Y.論文指導

 論文指導のための時間割は編成されていないので、積極的に指導教員の研究室を訪ねて、指導・助言を受けて下さい。

前期中に、卒論計画書:論題・目次・参考文献及び概要を原稿用紙2〜3枚にまとめ、指導教員に提出し、指導を受けて下さい。

後期には、最低でも、2回指導を受けるようにしましょう。

 指導を受ける際には「卒業論文作成指導表(Web でプリントアウト)を持参し、指導教員の印またはサインをもらって下さい。

この「卒業論文作成指導表」は論文提出の際に、表紙に貼って提出することになります。

貼付されていない場合や、計画書提出の際の指導教員の捺印および後期2回の指導教員の捺印が全て揃っていない場合は、卒業論文を提出することはできません。

 卒業論文提出前に「卒業論文提出前確認表(Web でプリントアウト)の確認事項を全て読むとともに、学生自身がチェック、サインおよび捺印をし、卒業論文所定の位置に綴じ提出してください。

 

Z.論文提出

提出期間:  201918日(火)〜 111日(金)1700締切り【時間厳守】

提出場所:  教務課窓口

注)時間厳守で提出して下さい。締切りの期日や時間に遅れた場合や卒業論文が完成していない場合は、一切受け付けられませんので、注意して下さい。

 

[.論文の形式

 卒業論文は、以下のように形式を整えた上で提出して下さい。また、

  1.ファイル

    執筆した論文は、ファイルに綴じて提出します。

     ・市販のフラットファイル(B5横・縦書き、A4またはB5・横書き)

     ・指導教員指定のファイル(指導教員に指示を仰いで下さい。)

  

2.原稿枚数と用紙

    卒業論文16,000字(400字原稿用紙40枚相当)程度。文字数の16,000字は次節のDまえがき、E目次、F本文、G参考文献の字数を含むものとする。ただし図表に関しては文字数に含めない。論文の要約は1,600字(400字原稿用紙4枚相当)程度。原則としてMicrosoft Wordで文章を執筆すること。1ページの字数・行数については指導教員の指示がない限り40文字×36行とし、A4横書きで印刷すること。

  

3.ファイルに綴じる順

 @卒業論文提出前確認表

A空白の用紙1枚(ページ数は記さない)

B論題と学籍番号・氏名を記入した用紙1枚(ページ数は記さない)

C要約(ページ数は記さない)

Dまえがき

E目次(CDは、本文とは別のページ数、ローマ数字の小文字@,A,B,C,Dを付ける)

F本文(原稿用紙の場合には、左・右に、順にページを付す。その他の用紙の場合には、ページ下部中央にページ数を記す)

G参考文献(ローマ数字の小文字でページ数を付す)

H空白の用紙1枚(ページ数は記さない)

 

[.卒業論文執筆上の注意

  1.まえがきの書き方

    まえがきは、本文を一通り書き終えてから、次のような要領で書くとよいでしょう。

    @どのような動機で論題を選んだか

    A各章の内容の概略を示し、執筆する上での問題点や苦心した点を書く

    B最後に、論文作成において感じた感想や、指導や教示を受けた方々への謝辞等を示す

  

2.目次の書き方

    目次は次のような例にならって執筆して下さい(専門書の目次の書き方を参照するとよい

   (例)まえがき

     第1章 金融構造の理論

       第1節 賃金取引と金融構造

           1.賃金取引とは

           2.直接金融と間接金融

           3.…………………

 

  3.本文の書き方

    本文は、章・節さらには項に分け、全体の構成が

    問題の導入

    問題の展開

    問題の結論

    という順序になるよう、工夫します。執筆の際には次の点に留意して下さい。

    @表や図には、第1表・第2表あるいは第1図・第2図というように通し番号をつけ、それぞれにタイトルを付す。さらに、表や図にはそれを作成するために用いた資料等の出典、または引用した場合にはその文献名を明記すること。

    A各章、各節の分量が極端にアンバランスにならないようにする。

    B文字は、1マス1文字で、句読点や括弧などの記号も1字として書く。また、文章の書きはじめや新しい段落は、1マスあけて書き出す。

 

4.参考文献・資料引用の仕方および脚注の付け方

「レポート作成の手引き 参考文献リストの書き方」を熟読し、これに沿った表記をしてください。

 たとえば、参考文献のリストは著者名の最初の一文字目を五十音順に並べる、書籍・学術論文・新聞記事・Web上の文献かによって発行年、書名、出版社などの内容や順番が異なることなどに十分注意して作成する必要があります。